日本ハムの江越大賀外野手（29）が同点の9回1死満塁で左翼へサヨナラ打を放ち、新球場「エスコンフィールド」でのオープン戦2戦目で初白星をもたらした。新庄監督は試合後に江越が右手首を骨折していると明かしたが、当の江越は「心は折れていない」。不屈の心で開幕スタメンをアピールした。

　江越は1日の練習でポンセから死球を受けた。「やばいと思ったが、骨折がわかれば2軍に落とされるので病院には行かなかった。数日後に『異常が見つかってもプレーは続ける』ことを条件に見てもらったら、やっぱり折れていた」。新庄監督も江越の根性をよしとした。

　現在は痛み止めを服用しながら強行出場を続けている。江越は「プレーができない痛みじゃない。早く治るように牛乳を飲んでます」と苦境を笑い飛ばす。新庄監督は「強い選手ですね。江越君は足もあるから、戦力になる」。多士済々の外野争いの最中、江越が指揮官の心を揺さぶった。