阪神春季キャンプ（１日、沖縄・宜野座）これが猛虎のドラ１だ！　プロ野球１２球団は１日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、無観客でキャンプイン。阪神のドラフト１位・佐藤輝明内野手（２１）＝近大＝はフリー打撃で右へ左へ快音を連発し、８９スイングで推定１３５メートル弾を含む９本の柵越えを放った。矢野燿大監督（５２）は「振る力はプロの世界で十二分に通用していく」と絶賛。ファンの声が響かないグラウンドに、大注目のスラッガーが力強い快音を響かせた。

　ギラギラ輝く太陽に向かって、白球が高々と舞い上がった。迫力満点のフルスイングが、沖縄の空を支配する。待ちに待ったキャンプイン。主役は、やはり今年の顔だ。最高気温２３度の宜野座を、佐藤輝がより熱く盛り上げた。

　「自分のやることをしっかりやろうという気持ちでした。全部疲れましたね。これがキャンプだと思うので、しっかりついていけるようにやっていきたいです」

　ティー打撃からフルスイングで準備を整えると、さっそうと打席ケージへ。９球目。軽々と左中間スタンドにほうり込んだ。３０スイング目にはバックスクリーン中段にぶち当てる、この日最長の推定１３５メートル弾。８９スイングで描いたアーチは９本。キャンプ初日から自慢の長打力をこれでもか、と披露した。

　上々の滑り出し。それでも「まだ全然、完璧じゃないので」と表情を引き締めた。まだまだ試運転－。ただ本調子ではなかったとはいえ、特に逆方向へ飛ばす技術には光るものがあった。

　「（本拠地が）甲子園なので（逆方向に）強い打球がいっているのはいいことだと思います」

　右から左へ強い浜風が吹く甲子園では、左打者は引っ張るだけでは苦しい。カギは逆方向。フリー打撃の最中には、フルスイングで思い切り引っ張るような打ち方で、打球は逆方向へ飛んでいくという、ソフトバンク・柳田ばりの“変態打ち”も披露。惜しくもファウルになったが、打球は悠々と外野フェンスを越えた。ひと振りごとに伝わってくる、圧倒的なスケールの大きさ。これには、首脳陣も、他球団の００７も仰天だ。

　打席ケージにかぶりつきながら熱視線を送った矢野監督は「やっぱり魅力がある。あれだけ高さのある打球って、プロの中でもそんなに多くない」と天性のアーチストにほれぼれ。将にとっても、そのスイングを直接見るのはこの日が初めて。「振る力というのはプロの中で十二分に通用する」と目を細めた。

　さらに、視察に訪れたＤｅＮＡの有働アナリストは「飛距離はすごいし、いいパワーをしている。うちは（阪神と）対戦成績がよくないので、こういう若い子が出てくると怖い存在」と震えあがった。

　佐藤輝自身は、指揮官の視線にも「見られているというのは分かってましたが、別に（意識は）なかったですね」とケロリ。何事にも動じない大物ぶり。ドラ１への期待は、ますます膨らむばかりだ。

　「より技術の細かいところまで追求して。実戦も早く始まると思うので、しっかり調整していきたいと思います」

　名刺代わりの初日は終了。無観客キャンプは快音で盛り上げる！　ここからさらに、ギアを上げていく。（原田遼太郎）

https://news.yahoo.co.jp/articles/6675a4a149a782432f8da5ebf21b1781669cbb77

阪神のフリーバッティング記事を見ると球春到来を感じる

高山が物凄いポジられてたよな