「岡田辞典」捕手の固定には思い切りも必要　　
デイリースポーツ
　
　この時期、各球団から補強のニュースや、来年に向けてすでに始動してる選手の話題なんかが伝わって来てるな。
阪神とすれば、今季の２位をどう反省して来年の優勝につなげていくか。補強も、底上げも必要。ただ、メンバーの固定、特にセンターラインが重要なんは、誰が見てもそう思うやろう。

　例えば扇の要にも例えられるキャッチャーよ。梅野か、坂本か、再挑戦するという原口か。できれば誰もが認めるレギュラーがおったら問題ないんやけど、今の時点で「誰や」いう答えがないというのが現状や。

　去年を見たら、原口が今年も、と思ったやろうけど、そうならんかった。今年の梅野や坂本のどっちかで来年いけるか、というとそれも分からんからな。

　やっぱり最低でも３ケタ、１００試合は先発するキャッチャーが必要やと思う。

　オレの監督時代はとにかく守り重視。ちょっと打つとか、全然関係なく選んでたよ。その守りでも、キャッチングやスローイング、リードとやることは多いけど、結局はピッチャーとの信頼関係をどこまで作れるかやから。

　ピッチャーとの相性まで考えてしまうと、結局、ころころ代える必要が出てくるからそこは難しいところやけどな。

　ただここ数年を見てて、競争、競争いうて誰も抜けてきてない現実がある。もちろん守りを高めるんは自分の努力しかないんやけど、一方である時期に来てあんまり差がないんなら首脳陣が「お前で行く」というのを強引にでも決めるのも一つの方法やろう。

　調子のいいのを回す、となると、ちょっと負けたらすぐに代えることになって、結局ここ数年の繰り返しで終わってしまう。

　開幕前のオープン戦でローテ二回りくらいはレギュラーと決めたキャッチャーで先発陣と合わせていく必要がある。その時期が一つのめどやろう。キャッチャーの固定は思い切りと我慢。これが首脳陣に要求されるよ。

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