本年もよろしくお願いします。今年最初のコラムは、星野さんのことに触れたい。新年早々に飛び込んできたニュースは、ほんまにびっくりしたよ。

　去年の暮れに、殿堂入りパーティーであいさつさせてもらった時には、そこまで症状が進行してるとは思わんかったから。それも喫煙所やったからよけい、普通に見えたんやけどなあ。

　最後もそうやったけど、しんどい、という姿を絶対に見せんかった。２００３年、優勝した時にオレは内野守備走塁コーチで、攻撃中は三塁のベースコーチをやってたけど、ナゴヤドーム（７月２７日、対中日）でベンチを見たら星野さんが「おらんなあ」となって。

　あの時も体調を崩してたんやけど、そういう日がその試合に限らず、何回かあったんやないかな。それもあって、あんまり長期間は監督を続けられんかったのかな。
ただ、そういう体調のことを我々には絶対に言わんかったな。

　０２年は２軍監督、０３年は１軍で星野さんと同じユニホームを着て野球をしたんやけど、０２年の１０月、コスモスリーグ（２軍の育成試合）に参加した時点で
０３年は１軍のサードベースコーチをすることが決まってたから、そこからベースコーチの練習を始めたんを覚えとるよ。

　２軍監督では、バッティングも教え、守備も教えてた。これに０３年の１シーズン、サードベースコーチをやったことで、それまでとは違う分野の指導を経験できたことは、０４年以降の監督時代を思い返しても、大きかったな。
いい経験をさせる、そういう配慮をしてくれたんやと思う。

　チームを優勝させて、後進も育てて。阪神もやけど、球界全体に向けても、功績はめちゃくちゃ大きいよ。楽天に行ってからも同じように、いろんなもんを残したんやないかなあ。

　７０歳は早いよなあ。残念です。ご冥福を心よりお祈りいたします。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/dailytigerscolumn/sports/dailytigerscolumn-20180116007