5月18日、女優の本田翼（27）が自身のYouTubeチャンネル「ほんだのばいく」の生配信で、こう発言した。

「新型コロナウイルスの影響で芸能界も自粛が長引いている。特に収録現場が3密にならざるを得ないドラマやバラエティーは深刻。本田もその窮状をファンに訴えた形」（放送記者）

本田は1月期のドラマ『絶対零度～未然犯罪潜入捜査～』（フジ）にSっぽい刑事役で出演。バラエティーも1月に「ぐるぐるナインティナイン」（日テレ）の看板コーナー「グルメチキンレース・ゴチになります！」のレギュラーになった。
その勢いに水を差された形だが、「『全然稼いでない』は言い過ぎ。実は彼女こそ勝ち組」とは芸能デスク。

「本田は“女優ユーチューバー”の元祖でもある。チャンネルの登録者数は200万。不定期な生配信の他、アップロードされている動画は11本と少ないが、再生回数はどれも100万回以上。
一番多いのは800万回とケタ違い。広告収入は月100万円単位に上るはず」

本田の巧みなYouTube戦略とは

本田は06年、14歳のとき「セブンティーン」の専属モデルとしてデビュー。12年に連ドラ「GTO」の生徒役に抜擢された。

「順調に出演作を重ねる一方、時折語る根っからの“ゲームオタク”ぶりでも注目を浴びた。
18年9月に開設したYouTubeチャンネルも、趣味を活かしたゲームプレイの実況中継を押し出した。ホラーゲームを『怖い、許して！』と絶叫しながらプレイするという“迫真の演技”がウケ、ひと月で登録者数は100万を突破。
あまりの人気に昨年10月にはさいたまスーパーアリーナに1万7000人のファンを集め、プレイを披露するイベントまで開催」（同前）

今年1月、川口春奈（25）もYouTubeチャンネルを開設し、登録者数は100万目前。大物ライバル女優の出現だが……。

「本田はこのひと月で3本とアップのペースを上げている。自身の視聴者を男6：女4と分析し、男性をゲーム、女性をスキンケアやファッションなどの話題で巧みに引っ張る。
あえて『稼いでないから税金が怖い』などと言うのも、視聴者の共感を誘う計算された表現で、頭がいい。
コロナ禍で芸能人が続々YouTubeに参戦しているが、本田のコンテンツはもともとゲーム実況をはじめ“家籠もり系”で、自粛生活にもマッチ。今後も配信のペースを上げていけば安泰でしょう」（IT記者）

自粛にも強いとなれば、確かに怖いのは税金だけ。

（「週刊文春」編集部／週刊文春 2020年6月4日号）

2020年6月1日 11時0分 文春オンライン