熊本県の井手順雄（のぶお）県議（63）＝自民、6期目＝が8月、阪神甲子園球場（兵庫県西宮市）で、全国高校野球選手権大会に出場した母校・九州学院（熊本市）の試合を観戦中、観客席で加熱式たばこを吸った問題で、井手氏は12日、県議会代表者会議に出席し、喫煙を認めて陳謝した。井手氏は、禁止されている缶チューハイを持ち込んだうえで観戦中に飲んだことも明らかにしたが、議員辞職は否定した。

一方、県議会事務局によると、井手氏を巡り同事務局と県には12日午後5時現在、電話とメールを合わせて187件の苦情や抗議の声が寄せられているという。「議員として不適格」「即刻辞職してほしい」などの声があり、同事務局によると「把握する範囲では擁護の声は1件もない」という。【野呂賢治】

https://mainichi.jp/articles/20220912/k00/00m/040/171000c

　問題発覚を受けて井手氏は、県議会の議会運営委員と、自民党熊本県連副会長について、それぞれ12日付で辞任願を提出したが、議員辞職は「後援会幹部と話したが『役職を外れて一議員として頑張れ』との言葉をもらっており、辞職は考えていない」と否定した。