【デモイン（米アイオワ州）１０日（日本時間１１日）】なんと二刀流だった！！　阪神が新外国人として獲得が秒読み段階に入っているエフレン・ナバーロ内野手（３２）＝カブス傘下３Ａ＝がマイナーリーグで投手経験があることが分かった。
入団した２００７年のドラフトでは１４５３人中、１４５０番目での指名。どん底からはい上がってきたマルチプレーヤーが虎を救う！！

虎の新助っ人は打つだけではなかった。ナバーロがマイナーで一度、マウンドに上っていたことが判明した。

　２０１０年８月３日、３Ａアーカンサスの一員として、スプリングフィールドと対戦。「８番・一塁」で出場していたが、４－１２で迎えた八回から投手として登板。１イニングを投げて、３安打２失点１四球で防御率は１８・００だった。

　大差がつき、これ以上リリーフの投手を使いたくないという状況で、野手がマウンドに上がることは大リーグではたまにみかけるケースではある。球界関係者は「誰でも投げられる訳ではない。それだけ運動能力が高いということでは」と話した。

　シュアな打撃に定評があり、一塁守備は抜群で外野も可能。さらに投手経験あるとなれば、窮地の虎を救うマルチプレーヤーとして期待が高まる。

どん底からはい上がってきたキャリアも明らかになった。２００７年のドラフトで全体の１４５０番目に指名された。この年に指名されたのは、全員で１４５３人。つまり最後から４番目の指名だった。

　米球界関係者は「ここからメジャー昇格を果たしたのは奇跡に近い。プロに入って大きく力を伸ばしたようだ」と話した。
弱肉強食の米球界の最底辺からはい上がり、メジャー定着にあと一歩のところまでのし上がったド根性男。米球界で大型契約は得られなかったが、日本球界でのビッグマネーを夢見ているに違いない。

　来日前から話題豊富な左投げ左打ちの一塁手。すでに球団は身分照会を済ませており、メディカルチェックをクリア次第、入団発表、来日の流れとみられる。虎のナバーロ誕生が待ちきれない。

★「率」で勝負か

　ナバーロとマリナーズ傘下の３Ａタコマでチームメートだったトム・ウィルヘルムセン投手（３４）＝現独立リーグ、セントポール・セインツ＝が取材に応じ、印象を語った。

　「最初はエンゼルスにいるときに対戦しているはず。大きいのはないけど、当てるのがうまい、というイメージかな。どちらかといえば、率で勝負するタイプではないか」と話した。

　アイオワ・カブスのディーン・イーリスブロードキャスターは「彼はいつも機嫌が良くて、試合でもチームメートを盛り上げるタイプ。試合中はどんどん声を出す。性格は陽気。ノリがいい」と話した。

エフレン・ナバーロ（Ｅｆｒｅｎ　Ｎａｖａｒｒｏ）
　内野手兼外野手。１９８６年５月１４日生まれ、３２歳。米国カリフォルニア州出身。リンウッド高－ネバダ大を経て、２００７年ドラフト５０巡目でエンゼルス入団。１１年９月、大リーグ昇格。１６年メキシコリーグ、ブルズ－１７年タイガース－１８年カブス。
１３年、１７年ＷＢＣメキシコ代表。大リーグ通算１５７試合出場、打率・２４１、３本塁打、２２打点。今季３Ａアイオワで４８試合出場、打率・３１０、４本塁打、２９打点。１メートル８２、９５キロ。左投げ左打ち。
http://www.sanspo.com/baseball/news/20180612/tig18061205030012-n1.html