下北出身の女子高校生2人が、駒澤大学苫小牧高校（北海道）女子硬式野球部で中心メンバーとして活動している。
サウスポーの投手小笠原星（あかり）さん（佐井中出）と、投手や内野手としてチームを支える佐々木心愛（ここあ）さん（むつ中出）は、初の公式戦となる全国高校女子硬式野球選抜大会（3月27日、埼玉県で開幕）での初出場・初優勝を目指し、日々鍛錬を重ねている。

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　同野球部は本年度創部し、現在全メンバーが1年生。新型コロナウイルスの影響で、公式戦の出場はこれまでないが、道内の女子クラブチームなどとの練習試合で力を試してきた。

　2人は小学生で野球を始め、中学3年まで男子に交じってプレーしてきた。
進学先を考えたとき、小笠原さんは「男子と同じチームでプレーするのもいいが、青森県内の高校では公式戦に出られない。試合が一番楽しい、試合に出たいという思いで（駒大苫小牧に）決めた」という。

　2人は寮生活を送り、授業時間以外は野球漬けの日々を送っている。
小笠原さんは、下北を離れた新生活について「そんなに寂しくない。充実している」と、さらりと話す。佐々木さんも「県立高校の進学を考えたが、やっぱり野球をやりたいという思いだった」と振り返る。

　佐々木さんの母・美樹さん（45）は「親として地元に残ってほしい思いもあったが、心愛から『今、野球をやらなければ一生後悔する』と言われ、決心して送り出した」と話す。

　女子硬式野球部の茶木圭介監督（43）は、副主将で投手リーダーの小笠原さんを「気持ちがしっかりしている選手。ダイナミックに投げる、いいストレートが魅力。伸びしろが楽しみ」、
佐々木さんについては「軟投派の打たせて取る投手。三塁手も任せられるオールマイティーな選手。チームで一番頭が良くて、文武両道という言葉がぴったり」と評価している。

　将来の目標を小笠原さんは「女子プロ野球選手」、佐々木さんは「数学教師になり、指導者として野球に関わりたい」と話す。