自身初の契約更改交渉。現状維持の年俸７２０万円でサインすると、前だけを見すえた。１０代で遊撃の開幕スタメンを務めれば、球団では１９５０年の２リーグ分立後では史上初。そんな快挙に、全身全霊で挑む。

　来季の遊撃候補は、今季８８試合に先発出場した木浪や３７試合の北條、俊足の植田ら群雄割拠だ。一方で、木浪が１５失策、北條が１２失策と守備のミスが目立った。

　一方、秋季キャンプに抜擢された小幡は、平田２軍監督が「北條とかはビビるんじゃない！？　スローイングも安定しているしセールスポイント」と太鼓判を押す守備力を誇る。高卒１年目ながら今季はウエスタン・リーグで９９試合に出場（打率・２２５、１本塁打、１４打点）。数字以上に、強い体で１年間を戦い抜けたことも自信となった。

　「高校とは違って毎日試合でしたし、いかに次の日に疲労をためないかというのが課題でした。けがをしたら、それまでと思われてしまうので。けがだけには気をつけてやっています」

　毎日風呂に１時間つかり、ストレッチ。遠征先でも行い、ケアを怠らなかった。信頼を得るために、けがは絶対にしない－。そのお手本となるのが、今季限りで退団する鳥谷だ。歴代２位の１９３９試合連続出場を記録した名遊撃手。小幡も「一番、見習うべき選手です」と話す。

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