数字だけでも“強さ”は伝わるが、それ以上の“勢い”を感じる。腰の不調を訴えたノイジーに代わって起用された小野寺が３回に逆転の決勝２点打。今季スタメン６試合目の伏兵が仕事を果たし、連勝中の殊勲者は７人目。まさに「日替わりヒーロー」状態だ。

　打線以上に岡田監督の采配がはまっているのが継投。伊藤将が不調と見るや、１点リードの６回から桐敷を投入した。指揮官が「本当に助かっている」と頭を下げる左腕が６、７回と回またぎ。７回２死一塁からは、山田に加治屋をぶつけて無失点にしのいだ。救援陣の８月防御率は０・６４。１０連勝中、４度の１点差を含む、９試合が３点差以内だ。

　１５日の広島戦（マツダ）に勝てば、マジック２９が点灯する。懸念は故障だが、梅野が５回に死球を受けて左尺骨を骨折。扇の要の長期離脱が決まった。「今年は無理でしょ。カウントとかを考えても、あそこは厳しいところに投げる場面じゃない。非常に困りますね」と渋い表情を浮かべた岡田監督は、長坂らを昇格させ、原口を除いた捕手３人制で臨む見込みだ。起用された選手が期待に応える働きを見せてきた今季。改めてチームは一丸となるのだろう。

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