阪神・江越、『野人』ダイブ！走・攻・守で魅せた　矢野監督「すごいぞあれ」
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（練習試合、阪神４－４日本ハム、１７日、沖縄・宜野座）阪神・江越大賀外野手（２５）が、華麗なダイビングキャッチでアピールした。
日本ハム戦に「９番・中堅」で先発出場し、打っても１安打、走っては１盗塁と走攻守に存在感を発揮。矢野燿大監督（５０）から「野人や」と大絶賛を受けた。
同じく外野のレギュラーを争う中谷将大外野手（２６）は四回に２ランを放ち、火花を散らせた。

猛然と打球に向かって走り、左手を差し出す。捕った！　そして勢いそのままに体を右翼手前の芝生で一回転。江越が、“ハンパない”ファインプレーで沸かせた。

　「ふつうです」

　本人はサラリ。しかし、驚きの美技が飛び出したのは八回２死だ。渡辺が放った右翼手前への当たり。打球が放たれた瞬間にダッシュした。
着地点を予想し飛び込むと、捕球したままでんぐり返し。万が一捕れずに後逸すれば、一気に三塁進塁も許すこともあり得る場面…。
思い切ったワンプレーに矢野監督も興奮を抑えられない。

「すごいぞあれ。送球も盗塁も、やっぱりあいつの能力って半端ないからさ。捕るだけでもすごいけど、けがするんよね。あのプレー。野人や、ホンマ野人やな」

　打って走って守って、想像を超える動きは、まさに“野人”だった。守備で魅せるシーンは、二回にも。２死一塁から平沼に左中間深めへのライナー性の当たりを、素早く処理して二塁へ矢のような送球。
二塁を狙った打者を刺し、ピンチの芽を摘んだ。打っては三回１死で日本ハムの新外国人バーベイトから中前打も。
さらに続く上本の初球で盗塁を決め、１人で好機を演出してみせた。

マルチな活躍に指揮官は「江越は（１年）出たら本当にゴールデングラブを取ると思うし、スタメンで出たら盗塁王も狙えるし」と期待を寄せた。
１８２センチ、８２キロの恵まれた体格で、５０メートル５秒８の俊足、遠投１２０メートルの強肩。ポテンシャルは相当なもの。
福留、糸井が陣取る外野での空席は中堅のみ。あとは発揮する場所をつかみ取るため、結果を残し続けるのみだ。

　「続けていけるように頑張ります」

　短い言葉に力を込めた江越。地道に汗を流し、激化する外野の定位置争いを勝ち抜く。