甲子園に地鳴りのような歓喜が響き、矢野監督の表情がようやく緩んだ。阪神が今季18試合目でようやく2勝目を手にした。5回に佐藤輝の4号2ランで逆転し、新型コロナウイルス感染で出遅れていた先発の青柳も8イニング1失点で今季初勝利。虎党の”絶叫応援”も受けて連敗を6で止め、4月5日のDeNA戦以来となる待望の白星をつかんだ。

　10日ぶりに勝利の凱歌を上げた指揮官は「やっぱりテルが打つと、ムードが変わる力を持っている」と劇弾の佐藤輝に最敬礼だ。

　試合後のテレビインタビューでは、親交のある文字職人の杉浦誠司さんが来訪したことを自ら切り出した。365枚の札から漢字1文字を指揮官が引いた結果、「波」だったという。「浮き沈みもあるけど、みんなで大きい波をつくっていこう。楽しむことが一番大事」とのメッセージを受け取り、戦いに臨んだ。

　矢野監督は「タイガースファンのみなさんも、こんな状況でも応援してもらえているのは本当に感謝していますし、これからも一緒に戦ってくれたらなと思います。いつも本当にありがとうございます」と虎党への熱い思いにも感謝した。
中日スポーツ

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