首位阪神は２７日の巨人戦（東京ドーム）で敗れ連勝は「６」で止まったものの、優勝マジックを「２１」まで減らして長期遠征から帰還する。あの「日本一早いマジック点灯」でおなじみ、１７年連続で期待を裏切られてきた地元・尼崎中央三丁目商店街も重い腰を上げ、ついに「優勝セール」の準備に着手した。

【写真】大好きな「パインアメ」を口に運ぶ岡田監督

夏恒例のロードを１８勝５敗で完走し、岡田彰布監督（６５）は「数字的にはでき過ぎ。でもまだまだ強くなるよ」と頼もしい限り。２００８、１０年とマジックを点灯させながらＶ逸を味わい、過去のトラウマにとらわれてきた商店街までも確信を抱かせるに至った。

振興組合の寺井利一理事長は今季の首位快走にも「優勝記念セールの話をしたら、負けるジンクスがあるからまだ白紙。考えんようにしている」と慎重を期してきたが、「またどこかで負けだすとか思っていたけど、ここまで勝ってくると動かざるを得ない」と腹をくくった。「今年は岡田監督が戻ってこられて選手の意識改革に成功。強くなったというのもあるけど、球界としてもそろそろ阪神に優勝を…という流れもあった感じがする。優勝当日はゲストも呼んで盛大にやりたい」と声を弾ませる。

熱狂的な阪神ファンが多いお膝元で、１８年ぶりのＶセールはうれしい限りだが、心配事もある。「盛り上がりは０３、０５年の方が上かも。商店街も（地元になじみのない）チェーン店も増えたし、どこまで各店舗に協力してもらえるか。何よりコロナがあって、お客さんの生活リズムも変わってきている。夜飲みに出る人も少なくなったし」と寺井理事長。長過ぎたブランクを歓喜の虎フィーバーで埋めたい。　（岩﨑正範）

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パインアメ