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掛布雅之「阪神タイガースには読売ジャイアンツをライバルと呼ぶ資格はない」
投稿日 2021年12月28日 08:04:15 (阪神タイガースまとめ)
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野球自体もそうだが、チームの戦力というのは、時代によって刻々と変化する。1985年の日本一の野球を毎シーズンできるわけがない。野球自体やチームの戦力が変化していくなかで、どうやって勝つかが、阪神に限らず各チームの命題になるわけだ。
1979年、阪神に前年ドラフト1位指名された江川卓が、当時のコミッショナーの「強い要望」によって、巨人選手との交換トレードとなった。相手は巨人のエース・小林繁さんだ。
阪神のミーティングに初参加した小林さんは開口一番、こう言った。
「巨人には伝統があるけれど、阪神には伝統がない」
打者では藤村富美男さん、吉田義男さん、田淵幸一さん、藤田平さん、投手では小山正明さん、村山実さん、江夏豊さんらが築いてきた歴史をないがしろにされたようで、僕は内心、憤慨して誓った。
「絶対、この人だけには負けまい」
事実、このシーズンは自己最多48本で本塁打王を獲得している。
しかし、いみじくもあの言葉こそ阪神が強くなるヒントを言い当てていたのだ。
そして、巨人にいちばん負けたくないのは小林さん自身だった。
小林さんは1976年・77年と連続18勝を挙げ、長嶋・巨人の初優勝・2連覇の原動力となった。翌1978年も13勝。押しも押されもせぬ巨人のエースだった。しかし、簡単にトレードされてしまったのである。小林さんの胸中はいかばかりだったか。
1979年、「阪神・小林」はライバル巨人に8連勝を含む22勝。最多勝と沢村賞に輝いた。「巨人だけには絶対負けない」――サイドスローながら帽子を飛ばしての熱投には、サードを守っている僕から見て鬼気迫るものを感じた。
あの言葉は、「オレは頑張る。阪神ナインも新しい伝統を築いていけ!」と僕たちに発奮を促していたのだ。
優勝に向かってがむしゃらになる巨人
僕はユニフォームを脱いでから、中畑清さん、同い年の江川卓、原辰徳監督に聞いたことがある。異口同音に語っていた。
「V9の伝統に恥じない野球をする。毎シーズン、常に優勝をめざすんだ」
V9を達成した1973年から、およそ50年の歳月が流れた。巨人は2016年から18年、広島にリーグ3連覇を許した。
優勝の十字架を背負う球界の盟主・巨人にしてみれば、4連覇を許したら昭和50年代の広島4度の優勝(1975年・79年・80年・84年)をも上回る屈辱だ。
2019年、3度目の指揮を任せられた原辰徳監督の強い決意を感じる言葉を、またしても耳にした。
「掛布さん、なりふりかまわず、広島の4連覇を阻止します。もう、巨人の伝統も何もないんです。格好なんかつけていられません」
シーズンに突入すると、いきなり坂本勇人にバントさせたこともあった。言葉どおりペナントを奪回、翌2020年も続けてリーグを制した。そのがむしゃらな姿勢こそが「伝統」だった。
優勝数で巨人と阪神には大きな差がある
優勝にかける巨人選手の思いは、取材するプロ野球記者も折に触れて口にする。
「巨人の選手だけは常に優勝をめざしている。駆け出しの選手であっても、自分が優勝に貢献するという意識が浸透している。取材をしていてひしひしと感じる」
阪神選手にその気概と反骨心はあるのか。
「伝統の阪神-巨人戦」と言うけれど、阪神が優勝したのは1リーグ時代に4度、2リーグ制になってからは1962年、64年、85年、2003年、05年の5度だけなのだ。近年に限っていえば、中日と広島に抜かれている。
前身のチームを含んだセ・リーグ各球団の優勝回数は、巨人47、阪神9、中日9、広島9、ヤクルト8、横浜2だ。
巨人は川上哲治監督がV9、原辰徳監督も3次政権計14シーズンで実に9度優勝している。
中日は星野仙一監督が2度、落合博満監督が「守り勝つ野球」で8年間に4度優勝。広島は古葉竹識監督が昭和50年代に4度、2016年から緒方孝市監督が3連覇した。ヤクルトは野村克也監督の「ID野球」で9年間に4度リーグ制覇を果たしている。
引用元: ・https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1640614751/
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Source: タイガースデン
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