大好きな阪神タイガースをしこ名にする朝阪神（２０）＝高砂＝が三重乃里（春日野）を押し出して２勝目（１敗）を挙げ、初の三段目の場所で白星を先行させた。

　低く踏み込み、一発ではじくと、一気に走って仕留めた。「手も伸びていた。相手が四つ相撲だと聞いていたので当たって走ろうと思って決めていた。それができた。まだ勝ち越したわけではないし自信と言うほどではないけど、ここ（三段目）でもそういう相撲が取れると思った」と、会心の内容だった。

　師匠の高砂親方（元関脇朝赤龍）からは部屋を出る際に「思い切って当たっていけ」とハッパをかけられた。「言われた通りに思い切りり当たれて良かった」と、喜んだ。

　三段目からは使用可能の雪駄（せった）。付け人を務める先代師匠の錦島親方（元大関朝潮）夫妻から成人式のお祝いに贈られた。「やっと場所に履いてこられた。良かった」と親方の思いに応えられてた喜びをかみしめる。先代師匠からだけではない。部屋の兄弟子、呼び出しの方から「３つ、４つ」も雪駄をプレゼントされた。兄弟子の大関朝乃山（２７）からは場所前稽古で、胸を出してもらい鍛えてもらった。

　大阪府泉大津市出身で幼少期よりプロ野球・阪神の大ファン。１８年春場所、朝塩本から改名し、ようやく、一段上へ出世した。

　本家タイガースは新人・佐藤輝明内野手らが活躍し、首位独走態勢。前夜はサンズが八回に勝ち越し弾を放ち中日を下した試合もチェック。気持ちも乗り乗りだ。

　１４日から甲子園で巨人と３連戦が始まる。「きょうから巨人戦。２試合目が２０００試合なんですね。勝ちたいですね。３タテしたい。巨人とのゲーム差を引き離したいですね」と、“夜の阪神”にも気合が入る。

　「自分も頑張ります」と阪神とともに“貯金”量産を目指す。

5/14(金) 12:24配信　デイリースポーツ
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