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”球界大御所”が政府の新型コロナ「対応遅れ」に怒り、そして「もう今季のプロ野球は中止にすべき」と緊急提言
投稿日 2020年4月17日 13:02:40 (阪神タイガースまとめ)
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辛口の直言で知られる巨人OBでヤクルト、西武で監督経験もある“球界大御所”の広岡達朗氏に意見を聞いた。広岡氏は、プロ野球界への提言をする前に、まず政府が出した最初に出した「緊急事態宣言」と、その全国拡大のタイミングを問題視した。
「新型コロナへの対応が遅すぎる。なにごとにしてもスピード感がない。緊急事態宣言も、もう少し早く出していれば、感染拡大がここまでひどくならなかったのかもしれない。あげくの果てにマスクを配るなどということに大事な血税を使っている」
そもそも最初の「緊急事態宣言」の発令から後手を踏んでいた。北海道は2月28日に「緊急事態宣言」を独自に発令して当初は一定の効果を生んでいた。専門家や都道府県の一部の知事からは、政府の「緊急事態宣言」の早期発令を求める声が多かったが「まだその状況にない」と先延ばしにされてきた。報道各社の世論調査でも発令の遅さを指摘する声が多かった。また”愛知飛ばし”が問題になるなど、対象地域を7都府県に絞ったことへの批判もあった。その後は、休業要請先を巡って政府と対象地域となった各都府県で見解がバラバラになるなど、飲食店など地域の経営者らを困惑させ経済への打撃もとどまるところを知らない。
プロ野球界では3日にNPB(日本野球機構)とJリーグが合同で設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」が開かれ、専門家チームは、「開催はできる限り先に延ばしていただきたい」「5月末にはなんとかなるのではないか」と提言。
それを受けてNPBは、3月20日から4月24日に延期していた開幕日の再延期を決定し、12球団の代表者会議では「4月下旬から5月上旬」に開幕日を決定する方向で話がまとまっていた。次の「新型コロナウイルス対策連絡会議」は23日に開かれる予定で、そこで新たな開幕スケジュールの方向性を決める予定だったが、日々、刻々と取り巻く状況は変化。「緊急事態宣言」の全国への拡大が影響を与える可能性も出てきた。
4/17(金) 5:54配信
藤浪晋太郎、伊藤隼太、長坂拳弥の3人の感染者を出した阪神は15日、万全の予防態勢を取った上で時間差での自主練習をスタートさせたが、一方、ロッテは同日から施設の利用を禁止し、これまで行っていた自主練習を全面中止している。
これらの状況を踏まえて、広岡氏は、「明らかに新型コロナが終息しない限り、もう今シーズンのプロ野球は中止にすべき」と提言した。
「命を落としている人、闘病している人がいる中、こういう意見を口にすると怒られるのかもしれないが、今、人類が、もう一度、すべてをよく考えなさいと、問われていると受け取ることも必要なのかもしれない。
プロ野球もそうだ。もう一度、原点に立ち返る機会だ。ピンチはチャンスとも言うじゃないか。
経済的に大きな打撃を受けている人々がたくさんいる中、プロ野球選手は、まだ恵まれている。全体練習ができない、試合ができない、という状況は苦しいのかもしれないが、明日、食えなくなるわけではない。
今の世界の現状は、いつ野球を開幕するかを考える状況ではないだろう。東京五輪は1年延期されたが、プロ野球も中止にすべきだ」
セ・リーグは、横浜DeNAとヤクルトの主催試合、それぞれ11試合を本拠地の横浜スタジアム、神宮球場で開催とする変更を15日に発表している。
横浜スタジアムは、東京五輪の野球競技の会場で、神宮球場も五輪期間中に資材置き場として利用されるため、当初は使用できなかったが、1年延期の決定で使用可能となったため再調整されたもの。
「開催決定ではない」と注釈付きだが、まだ開幕スケジュールも決まっていないタイミングでの”先行発表”は、NPBサイドの開幕にかける強い意志を表しているかのようだった。
広岡氏の「中止にすべき」との主張は、開幕に向けてあらゆる策を検討している機構と12球団関係者、開幕を楽しみにしている野球ファンの間では賛否が分かれるかもしれないが、
今後の新型コロナの感染推移次第では、あながち暴論ではないのかもしれない。
「私は、そもそもCSには反対だった。143試合もの長い戦いを制したチームが日本選手権(日本シリーズ)に出場できない可能性のあるシステムはナンセンスだ。
日本選手権は、セとパのペナントレースを勝ったチーム同士が戦うもの。CSは、単なる儲け主義のイベントで、今回は中止にするいい機会だろう
143試合は無理にしても、CSを止めれば、その期間にレギュラーシーズンの試合をずらすことができる」
12球団は、交流戦、CS、日本シリーズは行う予定で検討している。ただでさえ、レギュラーシーズンの試合数が減ることは避けられず、
専門家チームからは、開催する場合、観客の感染リスクを少しでも減らすために、観客をフルに入れず、5割程度に抑えてチケットを売り出すことを提言
されており、収入が減少することは目に見えている。その状況の中で、“ドル箱“のCS開催は外せないという苦しい懐事情もあるのだ。
現在、選手の年俸をどうするかについて、まだNPB内でも選手会との間でも討議されていないが、当然、今後は、年俸削減も課題に上がってくるだろう。
メジャーリーグでも試合数に応じて年俸をカットする案が浮上している。
広岡氏も、「年俸カットは当然、考えねばならないだろう。その代わり、来年、頑張れば、その分を出来高で補填するというような形にしてあげればいい。
これは全球団と選手会で交渉すべき問題だろう」という意見だ。
5月6日まで続けられる「緊急事態宣言」の効果がどう出るのか。そしてNPBはどんな決断を下すのか。“見えない敵“との戦いの先行きは見えてこない。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)
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Source: 阪神タイガースちゃんねる
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