藤川（この試合で、藤浪。お前が阪神の未来を担うにふさわしいか見極めさせてもらう）

藤浪「…ッ！」ﾋﾞｭﾝ
実況「158キロのカットで空振り三振！！」

黒田「なっ…」

藤川（これが…真の天才…！？）

藤川（全力で投げた。失投もしなかった…そして…ああも簡単に！）ｷﾞﾘ

藤浪「…ハッ！」ﾋﾞｭﾝ
実況「でたあああ！　藤浪２打回連続160キロ！」

藤川「な…に…っ！？」

藤川（これが…ふふ。これが藤浪晋太郎…）ｿﾞｸ

藤川（そうか…彼が今後の日本を引っ張る存在か…）

藤川（だが、まだ回を抑えたわけではない！）

藤川（俺にもベテランとしての意地がある）

藤川（若造にはそうそう負けていられん）

藤川（藤浪、お前にとって俺ただのロートルかもしれん）

藤川（だが、先輩として最後にお前に教えてやる）

藤川（リリーフはそう甘くないということをな！）

黒田（おおおおお！）

藤川「…ッ！」

藤川（藤浪が三振を…いや、よくここまで持ったほうだ）

藤川（この回のリリーフが、お前でよかったよ藤浪…）ﾁﾗ

藤浪「………」ｺｸ

藤川（そうか。俺のために泣いてくれるのか。こんなおっさん相手に…お前というやつは…）

スアレス「…ッ！」ﾋﾞｭﾝ
実況「スアレスがきめたああああああ阪神勝利イイイイ！」

藤川「…」ｿﾞｸｯ

藤川（なんてやつ……天が二物を与えるとはこのことか）

藤川（90年続く阪神の歴史はこいつのためにあったのか…）

藤川（このリリーフのモンスター達を産み出すために！）