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阪神の丸、浅村争奪戦不参加は正解か?
投稿日 2018年11月20日 12:02:14 (阪神タイガースまとめ)
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新監督に矢野燿大が就任、来季への巻き返しは、このオフの大補強からスタートしなければならないはずが話題に事欠く。
佳境を迎えているFA戦線では、オリックスの西勇輝(28)と水面下で交渉を持ったが、即決とはいかず、ソフトバンク、横浜DeNAとの争奪戦となっている。
対照的に原辰徳監督を迎えた巨人は積極的だ。
FAでは広島の丸佳浩(29)、西武の炭谷銀仁朗(31)にアタック。
オリックスを戦力外になった中島宏之(36)の獲得も濃厚で、マギーを切って新外国人にも札束をはたく準備ができている。
日ハムと契約が切れるレアードの名前も候補に挙がっている。
パ・リーグでは5年ぶりにFA参戦を決めたソフトバンクが西武の浅村栄斗(28)、西のダブル獲得へ動き、その浅村を巡っては、オリックスが断りを入れられ、楽天との一騎打ちとなっている。
またこれまでFA補強に消極的だったロッテがBクラス脱出に本気も本気、千葉出身の丸の争奪戦に相当の条件で名乗りを上げている。
これらの他球団の本気度に比べると阪神のオフの動きは少々物足りない。
阪神の最下位理由のひとつは4番に予定していた新外国人ロサリオの期待外れ(打率.242、8本塁打、40打点)に代表される打撃不振だ。
チーム打率.253、577得点はリーグ5位で、85本塁打はリーグ最下位。
打撃補強が、最大テーマの阪神にしてみれば、本来の補強ポイントは投手ではなく野手だった。
「投手は何人いても不足ではない」が球界の常識だが、ソフトバンクと同じく野手とのダブル獲得に動くべきではなかったか?
福留孝介は41歳、2年前にFAでオリックスから移籍した糸井嘉男も膝に爆弾を抱える37歳。
若手の高山俊(25)、中谷将大(25)あたりが伸び悩み、ドラフトでは“外れ外れ1位”で足のある近本光司(24)を大阪ガスから獲得したが“非力”でプロへの順応には時間がかかる。
それらを考慮すれば、丸はピタリとはまる補強ポイントだったのだ。
また内野を見渡しても、ひとつとしてレギュラーが確定しているポジションはない。二塁、一塁、三塁のできる浅村を取れれば、なんとでもコンバートで動かせる。
まるでギャンブルのように未知数の新外国人よりも、これだけ阪神の補強ポイントにはまる実績のあるFA選手が市場に出たのだからアクションを起こすべきだったのはないか。
しかも、広島からは、金本前監督、引退した新井貴浩氏の2人をFAで獲得した過去実績があり、大阪桐蔭出身の浅村とは関西出身という縁がある。
だが、阪神は「生え抜きをチーム内で育成する。マネーゲームには不参加」の球団方針を貫いた。
即戦力の可能性のある投手は、ドラフトで獲得しておき、FAで中軸となる野手を補強するプランがあっても不思議ではなかったが、阪神の方針は、むしろ逆だった。
この球団方針は果たして正しかったのだろうか?
元千葉ロッテの里崎智也氏は、「決してFA選手を取らないことは悪ではなく、取ることも悪ではない。
ただ一般社会と野球界も同じで、いい人材を好待遇でヘッドハンティングをしていくのが企業努力。
それができる資本力があり、企業としての目標が優勝であるのならば、そのFA選手が活躍するか、しないかの議論はさておき、そういう努力はすべきだろう。
また野球界の場合は、FAでライバルチームの戦力を落とすという効果もある」というFAに関する持論を展開した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181120-00010000-wordleafs-base
11/20(火) 5:00配信
“解任”した金本前監督にむこう2年分の給料を払い、2年契約だったロサリオの2年目の違約金を払うほどで、億を超える単位の選手は、本社の取締役会の承認が必要だが、新任の藤原新オーナーが主張すれば承認は取れるだろう。
FA、補強によるチーム改革が得意だった故・星野監督が2002年オフに監督就任して、“お金をかけても優勝してリターン”する、という今までの阪神の社風になかった球団方針を持ち込んで阪神は変わった。
巨人、ソフトバンクに負けないオフの補強を仕掛け、暗黒時代を脱出。優勝争いに参加できるチームとなり、観客動員も飛躍的に伸びた。
故・中村勝広GMは、「阪神と巨人は勝たねばならない宿命がある。せっかくFAやメジャーからフリーになる選手がいて何もしなければファンに顔向けができない。
だから無理だとわかっていても獲得の姿勢は見せなければならない」と、語っていた。
実際、福留孝介、城島健司、西岡剛らのメジャー凱旋組は、そういう争奪戦の末、獲得した選手だ。
だが、その一方で、大型補強選手にポジションを渡すことで若手育成が阻害されるのではないか、という根強い議論もあった。
大型契約で獲得した選手が不振に陥ると“不良債権”と批判もされた。
大型補強に手を染めず生え抜きを鍛えてチームを強くした広島型のチーム強化への転身が、ここ数年、阪神内で声高に叫ばれてきた。
球界の流れも、確かに大型補強の時代から生え抜き育成の時代に変わっている。
巨人を戦力外になった村田修一氏に結局、どのチームも触手を伸ばさなかったのは、その象徴だろう。
これまでTHE PAGEにコメントを寄せてくれている元西武、ヤクルト監督の広岡達郎氏も、「広島型のチーム強化が理想。
教えることを勉強した監督、コーチが徹底して、素質のある生え抜きの若手を正しく鍛え、彼らが育って定位置を獲得するようになればチームは常勝軍団になる」という考え方を支持していた。
だが、「生え抜き育成」をテーマにタクトを任せた金本監督の3年間で、その成果は出ずに最後は最下位に終わった。
故・中村GMの言葉ではないが、阪神は、「生え抜きの若手を育成しているので負けても大目に見て下さい」が通用する球団ではない。
ファンは優勝を願い、打倒巨人、打倒広島を願う。「生え抜きの育成」が、結果的に停滞してしまった今こそ金庫を開き「大型補強と育成」の両輪でチームを立て直すタイミングだったのではないか。
たとえ西の補強が成功しても、来季のペナントの行方を左右することにはならないだろう。
むしろ勝ち負けの命運を握っているのは、投打の中心に置く予定の新外国人選手である。
それならば、来る、来ないは別にして、資金を投入して、移籍しても成功の可能性が見込めそうな浅村、丸の争奪戦に参加すべきだったのではないか。
何もオフに主役になる必要はないが、阪神の企業努力に疑問を抱くのは筆者だけだろうか。
(文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)
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Source: 阪神タイガースちゃんねる
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