先発した阪神・大竹が初対戦の広島を相手に6回2/3を1失点で耐え、チームトップの2勝目を手にした。これでソフトバンク時代からカード初登板では9戦7勝無敗と、“初顔合わせの鬼”。「相手も初見なので自分の持ち味を出した結果」。平然と振り返る左腕が“不敗神話”を継続した。

　「（7回は）点差もあって、自分の中で勝負できていなかった。その辺が課題。あそこを最後まで投げ切れるようにしないと」

　悔やむべきは7回2死一、三塁での投球。打者・上本をカウント2―2と追い込みながら、最後は左前に落とされた。なおも二、三塁とされ、岩貞へバトンタッチ。それでも聖地からの温かい拍手を一身に受け、「流れを切ってくれて感謝している。次回に生かしたい」と前を向いた。

　誇るべきは、8日ヤクルト戦から通算12回2/3を投じ、打者46人に対して与四死球がゼロという事実だ。守備にリズムを生み出し、好投の原動力となっている抜群のコントロールは、宜野座キャンプで初体験した阪神特有の意外な“しきたり”が影響しているという。

　「キャッチボールの時の左右の間隔が狭いですよね。隣に先輩もいるし、変なところに投げられない…。自然と相手の胸を狙うようになりますよね」

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