紅白戦後。昨季は６番だった鳥谷が紅組の１番に入ったことで、報道陣が質問。「シーズンを想定してますか？」の問いかけに肯定したのだ。

　「いろいろ下位打線の長打力とか、トリの出塁率とかを考えた上で上位の方がいいのかな、と」

　注目の２０１８年オーダー。現時点で確定は、右の大砲・ロサリオの４番。前後を福留、糸井の両ベテラン左打者が固めるクリーンアップが想像できる。となると１番が左で、２番が右なら、理想型ともいわれるジグザグ打線が思い描ける…。

　が、指揮官の思いは少し違った。６番以降に大山や中谷ら長打力のある打者を並べたら面白い。出塁率が高いのは、鳥谷…。そんな組み合わせをあれこれ考えた末の有力な選択肢の１つが「鳥谷１番」だ。一回途中降雨ノーゲームとなった２５日の中日戦（北谷）も「１番」は鳥谷。戦闘態勢を示唆はしていた。

　この日は３打数無安打も、三回無死一、三塁の好機では叩きつける二ゴロで三走を迎え入れ、“今季初打点”。下位で作ったチャンスを、きっちり得点につなげた。

　「２球しか（打球が）飛んできてないから。今は数をこなすのが一番なんで」。鳥谷自身のコメントは守備のことだけ。キャンプ中に決まった二塁専念。かつての名遊撃手が昨シーズンは三塁で新境地を開いた。が、ことしはまたまた“コンバート”。そんな難題を抱えつつ、斬り込み隊長役がまわってきた。こちらは経験あり。もちろん、最終決定ではないが「トリ１番」が、猛虎の最も“おいしい”スタイルになりそうだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180228-00000013-sanspo-base